DIYで簡単にアンティーク調収納棚 製作
昨今のCOVID-19コロナウィルス蔓延による外出自粛などで家に居る時間が長くなると部屋の環境を変えたり居心地改善したいと考える人も多いのではないでしょうか。
そんな中、自分好みに部屋や家具をアレンジ出来るDIYには更に注目が集まっており、最近では自宅や部屋を“カフェ風にした” “バール風にした”など宅飲みでお洒落に過ごす姿をSNSに投稿する方が増えております。
そこで今回は“お洒落なカフェ風” “SNS映え”する様なアンティーク調の棚を作るポイントとアイテムを紹介します。
ヨーロピアンの特徴である装飾(唐草)は木工の中でも最高難易度の一つですが、今回はそんな彫刻など専門技術も不要で作れますので、通常のDIY工具があればOKです!
目次
①基本となる棚
まずは今回のモデルとなる棚を作っていきます。基本的な製作紹介となるのでそそれは大丈夫!って方は目次から次の項へ飛んでご覧ください。しかし基礎的な部分の出来栄えが後々の仕上がりへも影響してきますので、基本から学びたい方はぜひ参考にしてください!
1.1 完成作品を想像した材料選び
作品の完成度を左右するのは仕上げ面で決まります。仕上げ面とは、最終的な色や木目の柄などの事です。
どんな形状で作るのかに加えてコンセプトを決めておくと、どんなデザインで何色にするか等も決めやすいと思います。
今回はアンティーク要素を盛り込んだ棚を作ることにしたので、色は濃いオーク(茶色系)で着色した際に木目が目立つエゾマツを選びました。
今回の様なアンティーク風では木材の節が濃淡が良い味を出してくれるので、あえて節が有る物を選んでおります。一般的に節から欠けたり強度低下や歪の元にもなるので、用途によっては避けてるべき場合もあります。
1.2 組み立ては水平・垂直・直角に注意しながら
組み立てる時は必ずスコヤや直角定規などを用いて組み立てます。斜めになっていると見た目が悪く、収まりも悪くなる要因なので接着面をなるべく真っ直にカットしクランプなどでしっかりと押さえながら組み立て、綺麗にネジ止めする為に必ず下穴を空けましょう。
私はこのドリルを使っています!裏面が割れ難く、ネジの傘が収まる穴(皿穴)が同時に開けられるので、おススメです!!
1.3 やすりで仕上げ研磨
組み立てが完了したら、表面や接合部の段差などをサンドペーパーで研磨して仕上げます。番手は#180番から始めて#240,#320 最後#400番の4段階で仕上げました。
1.4 ベースとなる棚の完成
棚の組み立てが完了しました。 非常にシンプルで誰もがDIYを始めたばかりの頃は通る道です。使い勝手は専用設計なので意外と良いですが、デザインは非常につまらなくSNS映えからは程遠いですよね(^^;)。 (無垢を基調としたコーデであればこれでも良いですが)
それではこのつまらない棚をアンティークに進化させる方法を紹介します!
②作品をアンティークにするアイテム
ここまでで非常にシンプルな棚が出来ましたが、ここから作品の完成度を上げる作りこみの作業になります。逆に言うと、こんなにシンプルな棚が、この作りこみを行うことで見違えるような変貌を遂げることができますので是非最後までご覧ください。
2.1 扉や引出しを付ける
シンプルな作品がつまらないと感じてしまう原因に、凹凸がなく平坦である事が挙げられます。作品の情報量が少ないので見た瞬間に理解出来、それ以上の注意が集まらないのです。注意を集め、引き込む魅力が有るということはお洒落などには大切な要素です。
そこで、こうしたシンプルな作品にアクセントを入れるのにちょうど良いのが扉や引出しを付ける事です。
扉や引出しを使うと、取手や丁番といったアイテムを取り付ける事になります。それが装飾の役目を果たします。また扉や引出しが付く事で、凹凸が出来、作品に立体感が出せます。
丁番や取っ手は迷ってしまう程に様々なデザインのものが売られております。アンティーク基調からモダンなものまで大小さまざまありホームセンターやAmazonなどでも簡単に入手できます。
今回はあえて目立たない黒系を選びました。こうするとで古めかしさが出せて深みが出せます。これは好みや仕様する環境によっても変わると思うので色々試してください。
2.2 ウッドモールディングの使用
次にウッドモールディング(ウッドモール)を使用するとさらに装飾性を高めて高級感が出ます。建材としては廻り縁に使用されます。ただし少し組み合わせる加工が難しい事もあるので、すこし工夫と技術が必要でがヨーロピアンなアンティーク基調であれば必須のアイテムの一つです。
今回は額縁用のサイズ(30mm*20mm)のモールを用います。それを一番上の扉を挟むようにして付けます。直角に交差する部分は45°に正確に切断して繋げます。モールを上手く活用するとネジ穴なども隠せるのでより高級感が増します。
モールの接合部は角度や長さが少しでもずれると隙間が出来てしまいます。厚く塗装する場合はそこまで気にしなくても目立たなくなるのですが、薄塗の場合は隙間が大きいと非常に目立ってかっこ悪くなってしまうので、隙間に木工用パテなどを入れると良いです。
今回のモールは木工用ボンドのみで接合しております。衝撃がかからない部分であればクランプでしっかり固定しながら接着すれば十分強度が有ります。もっと強度を持たせたい場合は木ダボを使うか、小さな釘を使うと良いです。
2.3 ウッドデコレーション(装飾)を付ける
ここまででも、かなりお洒落度は上がっているはずですが、最後に仕上げパーツを紹介します。
今回のメインテーマでもあるヨーロピアン・アンティーク風ということで、装飾品を取り付けます。ひと昔前までは自身で彫刻するか欧米の蚤市から仕入れるかしかなかったのですが、最近ではAmazonや楽天市場などで機械加工されたウッドデコレーションが多く売られる様になりました。
ホームセンターなどではまだ取り扱われていないため存在を知らない人も多いかもしれませんが、アンティーク調のDIY作品を作るにあたっては非常に便利なアイテムです。
機械加工品なので、バリが多く手彫りの様な細かな仕上げも出来ておりませんが、足らない部分を自分でやすりや彫刻刀でちょっと仕上げてあげれば十分完成度が上がります。
取り付け方はウッドモールと同様に今回は木工用ボンドのみで取り付けておりますが、もし強度を持たせたい場合は小さな釘で装飾の窪んでいるところに打ってあげることで頑丈に固定できます。Amazonで買ったウッドデコレーションは薄いためダボやネジ止めは厳しいです。将来剥がして再利用する場合などは木工用ボンドのみの固定であればお湯をかけると剥がせます。
③最終仕上げ
ここまで作り上げて、最初はシンプルだった棚もだいぶ豪華になりました。あとは色を塗り、ニスなどを付けて完成となります。最後の章では色付けとSNS映えさせるポイントを紹介します。
3.1 色の濃淡とニスの塗り方
アイテムを付け十分に接着剤が乾燥したら最後にもう一度サンドペーパーで表面を仕上げ研磨し、着色をしていきます。
今回は油性オイルステインのライトオークで着色しました。水生オイルステインと比べると溶剤の匂いが有りますが、耐久性と着色性は良いです。完成したあと十分に喚起をしながら日光に当てると多少匂いが抑えられます。
匂いが気になる方は水生オイルステインを使用すると抑えられます。
これをハケで色付けしていきますが、あえて色ムラを出すとより深みや経年劣化した様に見え、アンティーク感が増します。ステイン着色で有れば重ね塗りしていく毎に濃度が変化していくので濃い部分や薄くする分を分けたり、あえてウエスで拭き取ったり、紙やすりで削ると色ムラが作れます。
最後はツヤ無しのニスで仕上げております。ニスは天然由来成分の水生ニスを使用しました。ツヤ無しの方がこうした装飾などの凹凸が多いものはより古めかしさが表現できます。ただし耐久性や汚れの落ち易さなどはツヤ有りと比べるとやや劣ります。
3.2 いざ完成作品の設置と色合いのコツ
ということで完成しました。どうでしょうか?最初は非常にシンプルだった棚がここまで姿を変える事が出来ました。これらは特殊な技術は不要で今までのDIYの作業に+してあげるだけでここまで完成度が挙げられます。
最後にキッチンに設置し、また見栄えを良くするために観葉植物(造花)を置いてみました。一部分だけですが、非常にお洒落になったのではないですか?
ちなみにデスソースは私の趣味です。
まとめ
今回はAmazonなどのインターネットサイトで簡単に入手できるアイテムのみを使用して仕上げてみました。今回は最初からこうした装飾をするのを前提で設計しておりますが、既に完成してしまっている作品にも後付けは可能だと思います!
ぜひ参考にください!!
また他にもDIYに関する情報を載せております!是非そちらも見て頂けると幸いです!